見島牛という貴重な食材をフレンチでいただきました。

山口県に、見島という島があります。そこはかつて朝鮮半島からの入り口として、さまざまな文化が通過していったところで、牛もそのひとつでした。和牛の古来種として、交配されることなく純血の和牛といえます。現在は天然記念物となっているのですが、島外で飼育される個体については、販売も可能となっているのですが、年に12〜3頭が食用として市場に出ています。月に1頭のペースですから、手に入れるのも一苦労だそうです。

知人で食に飽くなき追求心に燃える方がおりまして、これまでに見島牛ディナーを数回開催されていますが、先日見島牛の内蔵が手に入るとのことで、見島牛ディナーの会が催されました。この知人、別のエントリーで紹介したスペアリブの時の主催者さんでもあります。

さて、この見島牛になぜこだわるのかというと、珍しいからというよりは、そのお肉のクオリティに他ならないのです。いかにレバー嫌いな人でも、見島牛の生レバーを食べて、「これなら食える!」と言わしめた逸品だそうなのです。肉好きの私としては、外せないイベントでした。

この会は横浜にあるフレンチレストランにて行われました。店の奥の方の席を予約席として確保していただき、これからの宴の準備万端です。

この会では、ワイン通のAさんがご参加されていて、食事に合いそうなワインをご自宅の在庫の中からセレクトしてお持ちくださいました。この日の目玉は「1969年の赤ワイン」(銘柄は控えてきませんでした。。。)でしたが、ワインを冷やす器、こんな巨大なのがあるんですね。そういやシャンパンもマグナムを持ち込んでくださった方もいらっしゃいました。

さてお料理です。さっそく見島牛の生レバーが登場!さまざまな薬味や調味料を自分の好みでチョイスして、ぱくぱく食べていきます。私が一番おいしいと思った組み合わせは、ごま油と塩でした。めっちゃうまいっ!

生レバーなのに、臭みどころか心なしか甘さを感じてしまうくらいです。あっという間に平らげてしまいました。

続いてこんな盛り合わせがやってきました。スープ、湯葉、キッシュなどです。右上のマッシュルームのスープが一番気に入りました。

次はイサキのポワレがやってきました。付け合わせ(?)に、炙ったと思われる稲穂が乗っかっております。

さて、こちらはいわゆるモツです。胃袋周りのモツを炭焼きにして塩で味付けしたもの。こちらも臭みがなく、とてもおいしい。およそモツとは思えないものでした。

さらに、サガリです。横隔膜の一部で、ハラミと隣り合わせにある部分になると思います。
こちらも旨味が凝縮されていて、食べるとジワーといい香りが広がります。

これでコース終了なのですが、特別に〆の一品を加えてくださいました。その品は門外不出という制約(?)によりご紹介できないあるメニューに、イベリコ豚のチャーシューを組み合わせたものでした。

とっても贅沢なディナーとなりましたが、参加者のみなさんからいろんなお話を伺いながら、楽しい時間を過ごせるのも幸せになります。いやぁ、食べましたね。